レスポールなら Jimmy Page、ストラトなら Jeff Beck。じゃ、テレキャスなら?・・・ただ、音だけで魅了してきた男。孤高のギタリスト 彼に夢中になった頃 - Roy Buchanan -
1939年生まれで、1988年に、残念ながら48歳の生涯を閉じた、"Roy Buchanan"。もし存命なら、その後どんな美しいサウンドを聴かせてくれたことだろう。派手な演出があるわけでもなく、見た目の格好良さを押し出すわけでもなく、ただ、Telecaster を使って、音だけで私たちを魅了したこの Roy Buchanan に一時期、夢中になったことがあった。
音を聴いて身体固まる初めての体験・・・
Telecaster は彼により、さらに素晴らしさが世に知らされたんだ
最初にこのアルバムを手にしたとき、なんか他のRockアルバムと違うものを感じた。
おそらく知るきっかけになったのは、Eric Clapton。なんかの記事で、彼が、「"Roy Buchanan" を高く評価し、わざわざ会いに行った」という話を知ったから、だったと思う。どんな人なんだ、Roy Buchanan って。
それからこのアルバムは(当時は、LPレコード)、ボロボロになることになり、都合2枚所有することになる。
The Messiah Will Come Again (1972)
このアルバムの邦題は「メシアが再び」。メシアってなんか宗教ぽいなぁ・・・なんて疑念持ったけど、レコードに針を落としこのレコードをかけると、今までに感じたことのない感覚がやってきて、身体固まった。じぃーっと、聴いてたよ。語りの後始まる、美しいメロディとそれを奏でるテレキャスのいい音。
後年、あの有名な Jeff Beck の、悲しみの恋人達 は、この曲へのオマージュだって聞いて、納得した。
当時 Jazz や Fusion には興味覚えなかったけど、彼にはやられた。Musician's MUsician だったんだよね
どこかのブログの Roy Buchanan の紹介記事に "いつか忘れ去られる存在のようなアーティスト" ってのがあったけど、失礼な話だ。また、そんな事あってほしくない、Mr.Telecaster
今回少し調べて、お父さんが牧師さんだったことを知る。そうなんだね。宗教のことはあまりわからないけど、そのあたりも彼の音楽感に影響を与えたんだろうか。
Susie Q
逸話の中に、「18歳の頃、あの James Burton と一緒に暮らしてた」 ってのがあった。へぇ~、そうなんだ。通じてたんだ、と嬉しかった。二人とも縁が深く、演ってる Dale Hawkins の 名曲。並べておこう。
Roy Buchanan
James Burton
その後、Elvis Presley は、のバックバンドのギタリストとなり、こちらも後の音楽に大きな影響を与えてゆくわけだ。凄いな。
James Burton に紹介され、Dale Hawkins とLIVEしながら旅したらしい。どんな旅だったんだろう、映画にでもなりそうな・・・想像しちゃうな。
彼を最初に絶賛したのが、若き日の Robbie Robertson!(The BAND)
Robbie Robertson は、相当彼に影響受けたらしい。公言してます。
ミュージシャンの誰もが夢中になるという、彼の魅力。なんなんでしょうね。
Roy Buchanan は、デビュー前に特集「界最高の無名ギタリスト」というTVドキュメンタリー組まれたのも有名なお話・・・こんなことも(本当に)いづれ忘れ去られてゆくのかな。やだな。
Dale Hawkins - My Babe/1958
この Dale Hawkins の曲で、初めてレコーディングしたそうだ。それからはずっと、スタジオミューシャんのような形でギターを弾き続け、多くのアーティストに慕われリスペされてゆく。
自身の本格デビューの時には、30代半ばになったいた。
Roy's Bluz(Live/1976)
1972年デビューから4年後の映像が観れる。
微動だにしない弾き方で、印象的な独特の素敵なフレーズを次々と放つ。
"職人" と称されることが多い彼だけど、その前に、"最高のアーティスト" 。
彼がほんとに好きだった? 単にファンとして(?)、出演する "Crosroad Club" に通った Eric Clapton
かれをリスペクトしていた、ミュージシャンは多い。
前述の Robbie Robertson 以外にも、Eric Clapton, Gary Moore, Jeff Beck, The Rolling Stones ・・・
The Rolling Stones で、 Brian Jones が亡くなった時、メンバーとして要請されたらしい・・・ふふ、断っている。
Train Blues/Live
この ソウルは言葉では書き表せない。ただ、聴いて感じるだけだ。
Sunshine Of Your Love
こんな曲を演ってる Roy Buchanan の姿を映像で観られるなんて・・・ファンだった(?) Clapton はどんな気持ちだったろうね。
心なしか、身体も乗ってる(?) ような気がしないでもない・・・
ソロの時、Clapton 節で入ってるね。そのあとはまったく違うものだけど。
My Friend Jeff
Jeff Beck が、Jeff Beck の、悲しみの恋人達 のクレジットに「この曲をロイ・ブキャナンに捧げる」と書いてくれたことへのお礼として、この曲を発表したらしい。
本当に 忘れられない テレキャスの怪人、インストゥルメンタルで堪能しよう
Blues Shuffle/1985
ドイツ・ハンブルグでの映像だね。こうやって、演出や特異なパフォーマンスではない、ギターサウンドだけで観衆が魅了されるアーティストは、そうはいない。
彼は自ら命を断ってしまった。理由は推し量ることもできないが、本当に残念でならない
今も存命なら、どれだけ多くの影響を与え続けたことだろう。いま、こうやって過去の映像を観れる時代になって、より彼の素晴らしさと大きさを感じる。素晴らしい映像を集めておこう。
Soul Dressing
/1976
You Shook Me
Walk Dont Run
/1985
peter gunn theme
1985
Hey Joe
/1985
Blues Master Guitar
1988
in concert with Albert Collins and Lonnie Mack
ただ、じっと魅入ってしまう。感じるだけだ。
最後の方で、Lonnie Mack や Albert Collins が加わってきたときの Roy の表情・・・とても嬉しそうだ。
絶対に 忘れられることなどない ギタリストの一人だね。
(とても恐縮ですが)、ほんの少し、Clapton の気持ちが分かるような気もしてきた。(ほんまかいな)
Roy Buchanan 聴いてると、「あーギター弾きたい!」ってなるんじゃ無いんだよね。ただただ、ずっと聴いてたい・・・そう思えるんだ。
How Can It Be?
最後は、
Jazzギタリストの巨人"Mundell Lowe" が
感心しただただ魅入っている
Roy の Misty で・・・
おやすみなさい。