namiowelcomeの日記

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80歳まで活躍。Howlin' Wolf を支えた、いぶし銀のギター職人。彼を手本に学んだ日々を想い出して - Hubert Sumlin -

 独特な歌声で強く印象付けられる Howlin' Wolf の成功の陰には、職人 Hubert Sumlin の存在があった。
 惜しくも、2011年12月4日(もうすぐ命日)に、心臓発作のため亡くなった( その葬儀費用は、Stonesのミックとキースが全額負担したんだよね)が、80歳まで現役で活躍。
 一時は病も克服し、Rolling Stone 100 Greatest Guitarists の 43位 としても選ばれている。

 基本に帰りたいとき、彼を想い出すんだ・・・

Howlin' Wolf が召されるまで、ずっと側で支え続けた職人

Blues Guitar BossBlues Guitar Boss

 1931年生まれで、活躍は1954年から2011年まで。シカゴブルースの興隆期からつい最近まで、活躍し続けた職人だ。ところで、wikipedia の説明には納得いかないなぁ。「決してうまいギタリストとは言えないが、」 だと! 音楽における、"巧さ" の定義がまったくわかっていない。誰が書いたんだ!

Howlin' WolfHowlin' Wolf

 有名な Howlin' Wolf のファーストアルバム。(格好いいジャケット!)
 Hubert Sumlin は、ここからクレジットされ、それからずぅっと Wolf を支え続けたんだ。

Howlin' Wolf - Morning At Midnight(1951)

 一度聴いたら忘れられない、Howlin' Wolf の声に絡みつく、独特なギタースタイル。

"Smokestack Lightning" Live(1964)

 まさか、こんな映像が見られるなんて。10年前は考えもしなかった。1964年の "Smokestack Lightning" by Howlin' Wolf。これは、"American Folk Blues Festival tours" 中のイギリスでの Shotとのこと。うねるリズムを、(確かに、決して、はでさはないが)着実に刻む Hubert Sumlin のギターが支えている。

ずっと、LPやCDでしか聴けなかった、彼の動画が見られるなんて

 中古レコード屋を回って、Howlin' Wolf のアルバムで知った、Hubert Sumlin のクレジットを探し求めた日々が、ついこの間のようだ。

Little Hubert Sumlin with Sunnyland Slim - Come On Home Baby(1951)

 Muddy Waters のバンドメンバーとして知られている、ピアニスト Sunnyland Slim と一緒にやっている貴重な映像。凄く若いね。ソロを弾くとき、とても活き活きしてるなぁ。跳ねるようなフレーズを奏でる。この頃から、"レスポール" 弾いてるのかな。

Howlin' Wolf - Dust My Broom

 これは、wolf のバンドマンとして乗りに乗ってる頃だね。なんか踊っている人(ダンサー?)もいるし。楽しそう。

かれはブルースギターの教科書のような存在だ(個人の感想です)

 はでで目立つソロや、奇抜なフレーズで驚かすようなわけではないけれど、曲の中で刻まれるカッティング、繊細なフィンガリングやアタック音、少し引っ掛かるようなソロイングには、とても惹かれるものがある。マネしようとしても、なかなかできない、独特なフィーリング。

Hubert Sumlin Teaches "Smokestack Lightning"

 凄いねー。彼自身が丁寧に教える姿のビデオがあるよ。また、教わるメンバー、一緒にセッションするメンバーも凄いね、面白い! New York DollsDavid Johansen だ! ドラムは、 The BandLevon Helms だ!

Les Paul with Hubert Sumlin

 Les Paul とのセッション映像もあるね。おなじ職人同志、通じるものもあるんだろうか。ずっと聞いていたい。

 他にも、本人自身の teaching する映像、結構多いね。教えるの、好きなのかな。自分の練習用にここにまとめておこう。

The great Hubert Sumlin teach'n
da blues for Guitar One
Life Lessons
and Guitar Lessons

 Rickenbacker 弾いてる! いつも格好いいギター弾くよね。

つい最近まで、元気で精力的に活動してたんだ

 Howlin' Wolf が、1976年に亡くなって以降、ソロになり、そこから唄い始めたんだよね。

 有名なソロアルバム。もちろん、LPもCDも持ってるよ。

 以下は ソロになる、少し前の音。

Minor Feelings(1971)
Straight Talk (1973)

 あー、気持ちいいカッティング。ギター弾きたくならない?

 

みんなにリスペクトされ、愛されたギタリスト。幸せだったのかなぁ

 多くの Rock Musician や Guitarist と共演。とても、慕われたんだろうなぁ。

Come On In My House
Chicago Blues Jams
Live at
BB King Blues Club
Kenny Wayne Shepherd With
ft. Keith Richards

 いつも帽子で決めている。(john Leeもだけど)
 粋な 伊達男だね。

James Cotton, Todd Park
Mohr & more
Eric Clapton/ Robert Cray/
Jimmie Vaughan(2004)

 

80歳で召される最後の年にも、いくつも映像残ってるね。生で観たかったなぁ

Blues at
the Crossroads 2011
The Allman Brothers
2011

 また、違うギターだ。相変わらず、帽子もきまっている。最後まで格好いい、粋な職人ギタリストだった。
The Allman Brothers とやってるし!

Jazz Alley 4/27/2011
Sitting on Top of the World

 カッコいいなぁ。こんなおじいちゃんに慣れたら幸せだろうね。・・・あぁ、まず痩せなきゃ(個人の感想です)

Guitar Solo - 2010/12/17

 2010年12月 亡くなる1年前、いつも通りキメテ、パキパキのsoloをいっぱい聞かせてくれてる!

御大 B.B KIng メインのLIVEだが・・・

with Robert Cray Band, Jimmie Vaughan

 B.B KIng の完成された素晴らしいフレージング。この映像で、Hubert Sumlin が弾きまくるわけではないのだけど、最初に Hubert Sumlin と、B.B KIng が抱き合うところがたまんない。
 Blues を創り、支え、広め、音楽に大きな影響を与えた2人に、皆、リスペクトを感じて演奏している(そう見える)。今頃、天国でも 2人でセッションしているのだろうか。
・・・バックサイドで、この演奏には参加していない(?) Eric Clapton が、両手を挙げて、拍手しているのも印象的。

Hubert Sumlin Antone's Blues 30th Anniversary

 今度はテレキャス。似合ってますね。
 共演者・・・ Johnny Moeller(!) がいる!("The Fabulous Thunderbirds")

 それでは、最後に、
 おそらく Green Onion へのオマージュソングと思われる、この曲。
 彼の、気持ちのいいペキペキサウンドを聴きながら、寝ることにしよう。

Hubert Sumlin - Spanish Greens

 いつか、天国に訪ねてゆきます。
 Love Hubert Sumlin!!!

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